「難病障害当事者も持続可能な社会参加のカタチを」
代表挨拶
旅をすることで、初めて出会う人たちの優しさに思いがけず触れ、たくさんの素敵な思い出をつくることができます。それが、旅をした人の心を癒し、時には自信となり、明日への活力となることもあります。「人の優しさや心が癒される景色を、大事な人と共有してほしい」。それが、闘病しながら一般就労が難しい難病患者の私たちが旅行会社を起業した原点です。
ユニバーサルツーリズムとは、すべての人が楽しめるよう創られた旅行であり、高齢や障害等の有無にかかわらず、誰もが気兼ねなく参加できる旅行を目指しています。しかしながら、旅行者数全体に対して配慮が必要な方がご旅行される割合はまだまだ低い現状があります。
特に病気や障害特性で外出が難しい方にとっては、介助者の確保が難しいことや就労困難による経済的問題など、ハードのバリアフリーだけが整備されてもご旅行自体が難しい方が多いのです。心のバリアフリーで解決するにしても社会全体がまだまだ配慮が必要な方への関心が低く、実際当事者にどう接していいのか分からない方も多く、せっかくサポートするための知識を身に付けても実行に移す人や企業が少ないのが現状です。社会全体が旅行サービス提供者と利用する配慮が必要な当事者間での問題解決を見送る傾向にあります。しかし、合理的配慮の提供を民間事業主に義務付ける改正障害者差別解消法により今後は義務として、配慮提供が求められることとなります。
私たちは国連が2015年に定めた2030年までの持続可能な開発目標SDGs達成に向けて旅行業に取り組んでいます。難病障害当事者として、また旅行業者として、キャリアカウンセラーとして、多様な人々への相互理解の架け橋となって、ソーシャル・インクルージョンの実現に貢献していきます。誰もが社会で楽しく生き甲斐をもてるよう、「旅」や「カウンセリング」を通じてそのきっかけを作っていきます。